【クッキー規制の今、改めて注目!】指定URLターゲティングとは?

「リスティング広告やリタゲからの獲得が伸び悩んでいる。でもディスプレイ広告やSNS対策などは手間とお金が掛かる割に効果が出づらいし、、、何か他に有効な広告施策は無いだろうか?」

こんな悩みを持つ、マーケ担当者の方に強くオススメしたい施策。

それが「指定URLターゲティング」です。

この記事では、

  • 指定URLターゲティングの概要と仕組み
  • なぜ効果が上がるのか
  • 成果を上げるためのポイント

まで網羅して解説します。

指定URLターゲティングに特化した広告サービス『Targety』の詳細はこちら

指定URLターゲティングとは何か?

指定URLターゲティングは、

Google広告のカスタムオーディエンス機能を活用して、
指定したURLの訪問者(類似ユーザー含む)に対して広告を配信するターゲティング手法

です。

自社の見込み客がよく見るであろうWEBサイトや記事ページなどをURLで指定することで、そのURLの訪問者に広告を表示させることが可能です。競合サイトを指定すれば、競合サイトを閲覧したユーザー(≒自社の見込み客)にも広告を配信できるため、高い効果を実現できる広告となります。

リアルで例えるなら、競合店の目の前に立って、競合店から出てくる人に対して自社の広告チラシを配るようなイメージです。

競合店に足を運ぶということは、その商品やサービスに対しての購入意欲が高いはずですので、そういった人に対して広告配信を集中させることが出来る効果的な施策です。

モラル的にどうなのかと心配される方もいると思いますが、ユーザー視点に立つと検討できる商品やサービスが増えることになるため、ユーザーにとっても有益な広告であると考えることができます。

ちなみにリアルで競合店の前でチラシを配ったら怒られるかもしれませんが、この指定URLターゲティングでは競合企業に知られずに実施することが出来ます。

いま指定URLターゲティングが注目される理由

それでは、なぜいまこの指定URLターゲティングが注目されているのでしょうか?

簡潔にまとめると以下のような理由です。

  • 指定URLターゲティングは、Googleのファーストパーティクッキーと、その他の技術を利用した仕組み。
  • 以前はサードパーティークッキーも活用されてたが、Googleはプライバシー保護の観点から、世界シェアNo.1のWEBブラウザ「Chrome」でサードパーティークッキーの規制を2022年初旬に開始した。
  • 2024年7月22日には、当初予定していたサードパーティークッキーの完全廃止を撤回すると表明したが、 プライバシーサンドボックス などの新たな技術を導入し、ユーザーのプライバシーを保護しながら、効果的な広告配信を実現する方向へと舵を切っている。
  • そのため、指定URLターゲティングは、以前のようにサードパーティークッキーに依存する形ではなく、ファーストパーティークッキーやプライバシーサンドボックスなどの技術を組み合わせることで、2025年現在も引き続き利用可能となってい。

詳しく解説します。

指定URLターゲティングは、特定のウェブサイトに訪問したユーザーをターゲットに広告配信を行う手法です。これはGoogle広告の「カスタムオーディエンス」という機能の一部で、ウェブサイト訪問者の行動履歴に基づいて、より的確な広告配信を可能にします。

近年、この指定URLターゲティングが注目されている理由は、ユーザーのプライバシー保護効果的な広告配信の両立を図る上で、非常に有効な手段だからです。

以前は、サードパーティークッキーと呼ばれる技術が、ウェブサイトを横断したユーザー追跡に広く利用されていました。しかし、プライバシー concerns の高まりから、Google Chrome などの主要ブラウザはサードパーティークッキーの規制を開始し、段階的に廃止を進めています。

これに伴い、従来のサードパーティークッキーに依存した広告手法は、その有効性が低下しつつあります。そこで、注目されているのが指定URLターゲティングです。

指定URLターゲティングは、主にファーストパーティークッキーを活用しています。ファーストパーティークッキーは、ユーザーが訪問したウェブサイト自身によって発行されるクッキーであるため、サードパーティークッキーに比べてプライバシーへの影響が小さいと考えられています。

また、Googleはプライバシーサンドボックスと呼ばれる新たな技術を開発しています。これは、個々のユーザーを特定せずに、ユーザーを匿名化されたグループに分類し、そのグループに対して興味・関心に基づいた広告を配信する技術です。

指定URLターゲティングは、これらのファーストパーティークッキーやプライバシーサンドボックスなどの技術と組み合わせることで、ユーザーのプライバシーを保護しながら、効果的な広告配信を実現できる手法として、改めて注目を集めているのです。

指定URLターゲティングが注目されている理由

  1. プライバシー保護の強化: サードパーティークッキー規制に対応し、ファーストパーティークッキーやプライバシーサンドボックスなどの技術を活用することで、ユーザーのプライバシーを尊重した広告配信が可能になる。
  2. 高いターゲティング精度: 特定のウェブサイトに訪問したユーザーという、明確な行動履歴に基づいてターゲティングを行うため、広告の関連性が高く、成果に繋がりやすい。
  3. 効果的なリターゲティング: 他社サイトに訪問したものの、コンバージョンに至らなかったユーザーに対して、再度アプローチをかけることで、顧客獲得の機会を増やすことができる。
  4. 多様な活用方法: 商品購入ページを訪問したユーザーに関連商品を広告表示する、資料請求ページを訪問したユーザーにフォローアップ広告を表示するなど、様々なマーケティング施策に活用できる。

このように、指定URLターゲティングは、変化するデジタル広告の landscape において、プライバシー保護と広告効果の両立を図る上で、重要な役割を担っています。

指定URLターゲティングの仕組み

「指定したURLの訪問者をターゲティング」する仕組みはどうなっているのか、気になる方も多いと思います。

指定URLターゲティングはGoogle広告のカスタムオーディエンス機能を活用した仕組みです。そのためいわゆるハッキングなど不正にデータ取得したものを利用しているわけではないので安心して利用が可能です。

Googleのファーストパーティクッキーを中心とした個人情報に配慮したデータ収集が行われており、その大量のデータに基づいてユーザーを特定して広告を配信する仕組みになっています。

具体的なユーザー特定の手法はGoogleから公開されていませんが、指定したURLの訪問者データとコンテンツの両方をGoogleが解析をして、その訪問者を含む類位したユーザーをリスト化しているものと考えられます。

そういった仕組みのため、出来るかぎり見込み客の純度が高そうなURLを選定することが重要となります。

例えば、あなたが不動産会社のマーケティング担当者だとして不動産売却案件のリードを獲得したい場合、他社の総合不動産会社のTOPページを指定してしまうのはあまり得策ではありません。そのTOPページには賃貸物件を探しているユーザーなども含まれてしまう可能性があるためです。この場合は、不動産売却についての特設ページや説明記事など、よりターゲットするユーザーが好みそうなページをリスト化することで精度を上げることが出来ます。

なお、例えばGoogleやYahooで特定のワードを検索した検索結果ページや、楽天やAmazonのサイト内検索の検索結果ページなどは見込み客がよく見るページのように思いますが、残念ながらGoogleは動的に生成されたURLは正しく認識することが出来ない場合がありますので、検索結果ページなどの動的に生成されたページを指定するのはあまりおすすめ出来ません。

指定URLターゲティングの特長

指定URLターゲティングの特長は以下となります。

競合サイトに訪れたユーザーをターゲティングできる

競合サイトを指定URLに含めれば、その競合サイトの訪問者に広告配信することが可能です。

自社と同じ商品・サービスを扱う競合サイトであれば、そのサイトの訪問者は必然的にあなたのサイトの見込み客になります。

それまで競合サイトの商品・サービスしか知らなかったユーザーにあなたの商品をレコメンドすることは、ユーザーにとっても有益です

競合サイト以外ももちろん指定可能

競合サイトに限らず、見込み客が興味を持ちそうなコンテンツのページURLを指定することで幅広く見込み客を集めてくることが可能となります。

アイデア次第で様々な使い方が可能です。集客だけではなく、例えば採用にも使えます。

あなたが営業職を採用したいという場合、例えば求人サイトの営業職一覧ページや営業転職特集ページなどを指定URLとしてリスト化することで、営業関連の転職コンテンツを閲覧している人(≒営業職で職探しをしている人)に対してピンポイントで広告を出すことができます。

広告としての費用対効果が高い

上記のとおり、見込み客のみに絞ったターゲティングをすることが出来るため、必然的に広告の費用対効果は非常に高いものとなります。

リスティング広告は費用対効果こそ高いものの、検索されなければ広告は出ないため上限があります。
リターゲティングも同様に貴社サイトの訪問者だけが対象となりますので上限が低いです。

しかし、この指定URLターゲティングでは競合サイトを含む関連性の高いコンテンツのユーザーをターゲティングできるので、幅広く見込み客を集めてくることが出来ます。

指定したURLごとの成果状況がわかる

たとえばURLを50件指定して広告配信した場合、その50件それぞれの成果を可視化することが可能です。

実際にターゲティングして広告掲載した結果を元にして、成果の良し悪しをURLごとに判断して精査していくことができます。

成果の悪いURLは停止して、新しいURLを追加していくなどの運用を継続することで成果改善していくこともできます。

向いている業種

指定したURLの訪問者にターゲティングするという性質のため、基本的にはBtoB、BtoCに限らずどのような業種や商品・サービスにも向いている施策となります。

そのため、業種などに限らず以下のような悩みの方に向いている広告手法となります。

  • 競合サイトほど広告予算を掛けられない
  • リスティング広告の成果が伸び悩んでいる(CPAは良いが数が増えない)
  • 通常のディスプレイ広告は成果が悪いので、リタゲしか実施していない

ただし、あまりにもニッチなサービスや、まだ競合のいない新しいサービスという場合には、そもそもターゲットとするURLをリスト化するのが難しいかもしれません。

難易度は少々高いですが、そういった場合であってもしっかりと自社の見込み客のペルソナを定義することができれば、見込み客がよく見ると思われるサイトを指定することは可能です。

成果を上げる5つのポイント

ここまでの説明で指定URLターゲティングのメリットを理解頂けたと思います。

しかし、この指定URLターゲティングも万能ではないため、しっかりと成果を上げるための運用が重要となります。

リスティング広告など他の運用型広告と同様に、どのように運用するかで大きく成果に差が出る施策となりますので、ここでは成果を上げるためのポイントを5つ解説します。

①クリック最大化を目指すか、CV最大化を目指すか方針を決める

まずは広告の目的を決めましょう。ここがブレてしまうと広告の効果を最大化することが難しくなってしまうので慎重に検討することをおすすめします。大きく分けて、「クリック最大化」、「CV最大化」のどちらかを目指すことなります。

それぞれのメリット・デメリットは以下です。

「クリック最大化」のメリット・デメリット

「クリック最大化」のメリット

  • より多くの見込み客に自社商品・サービスを知ってもらえる
  • 直接CVはあまり見込めないが、リタゲリストを拡充させることで中長期的に刈り取りすることが可能

「クリック最大化」のデメリット

  • 購入意向がまだ高くないユーザーにも広告が配信される
  • そのため短期的なCVを獲得したい方には向かない

「CV最大化」のメリット・デメリット

「CV最大化」のメリット

  • 指定したURL訪問者の中でも購入意向の高いユーザーに配信を絞れる
  • そのため短期的にCV数を増やすことができる

「CV最大化」のデメリット

  • 購入意向の高いユーザーはCPCが高い傾向があるためクリック数はさほどでない傾向
  • そのため中長期的にみたらクリック最大化の方が売上貢献に繋がる可能性はある

それぞれメリット・デメリットはありますが要するに、

認知・ブランディング目的や中長期的な売上最大化であればクリック最大化運用

短期的にすぐにコンバージョン獲得を増やしたいという場合はCV最大化運用

と覚えていれば問題ありません。

自社の目的に沿った方針で運用しましょう。

②指定URLの訪問者を、さらに複数の属性フィルターで絞り込む

指定URLの訪問者の中でも、より自社の見込み客に近いユーザーに絞り込むことを推奨します。

絞り込む軸としては、「年齢」、「性別」、「地域」です。

ただし、あまり絞り込みすぎると十分な広告配信量が担保出来なくなる恐れもあるため絞り込むバランスも大事です。

また先入観にとらわれて絞り込んでしまうのも注意です。

男性にウケがいいと思っていても、意外と女性からも反響が多いということはよくあります。

③広告配信がされる「面」を絞り込む

指定URLターゲティングと属性フィルターで「人」の絞り込みを行った上で、さらに「面」を最適化することが成果を上げる上で重要なポイントです。

言い換えると、適切な人だけでなく適切なタイミングで広告を出すことも大事ということです。

例えば化粧品の購入を検討して競合サイトを閲覧していた人の場合、その人が仕事でWEBデザインについて調べ物をしているタイミングで化粧品の広告が出てきても振り向いてもらえない可能性が高いです。

それよりも、化粧品のレビュー記事やアンチエイジングについての記事など、関連したコンテンツを閲覧しているタイミングで広告を出した方が興味を持って受け入れてもらえる可能性は高いはずです。

④(CV最大化運用の場合)マイクロコンバージョンを活用する

一般的に、ディスプレイ広告は広告配信量の割にコンバージョンの発生しづらい広告です。

そのため、最終的なコンバージョンのみを元に最適化していくのは多くの場合無理があるケースが多いです。

広告成果を改善していくためには、コンバージョンに基づいて成果を判断して、様々な角度で分析の上で最適化を図っていく必要がありますが、そもそもコンバージョン数が0の場合や極端に少ない場合には最適化を進められないことになってしまうためです。

こういった問題を解消するために、マイクロコンバージョン(以下MCV)と言われるコンバージョンの1歩手前のアクションを計測し、そのMCVを元に最適化を行っていくことが重要です。

MCVを設定しないで広告掲載を始めた場合、一切コンバージョンが発生せず最適化の余地も無いまま終了するという悲しい結果にもなりかねないので、しっかりと検討しましょう。

ただ、このMCVをどこに設定するかが非常に重要です。

誤ったポイントをMCVに設定してしまうとMCVは沢山発生するが肝心の最終コンバージョンは発生しないという逆効果も起こってしまうためです。

MCVをどう設定するかの最適解はなく、

  • サイトの構成
  • コンバージョンの種類
  • 最終コンバージョンに至るまでの導線

などによって大きく変わります。

いくつか例を上げるとすると以下のようなポイントがMCVになります。

MCVの設定例:

  • フォームページ到達(出来ればフォームページ到達だけではなくフォーム閲覧10秒などがおすすめ)
  • LPの場合、スクロール80%(場合によってはスクロールと滞在時間の掛け合わせがおすすめ)
  • 通販サイトの場合、カート到達
  • 商品ページや事例ページなどが沢山ある場合、サイト回遊(滞在時間も掛け合わせると尚良し)

こういったMCVを細かく設定するためにもGoogleタグマネージャーを導入することをオススメしています。

⑤様々なデザイン&サイズでクリエイティブを作成する

最後は広告バナーです。当たり前の話しですが、最初の接点となる広告バナーは成果に直結する非常に重要なポイントとなります。

そのため、見込み客が目を引きそうなデザインにすることと、興味を引くコピーを簡潔に表現することが必要です。

あまり良くないのは、バナーの中に伝えたいことを全て盛り込んでしまうことです。出来る限り一つのバナーで伝えるメッセージは1つもしくは2つまでにした方が伝わります。長い文章や小さい文字は読んですらもらえないことを覚えておきましょう。

また、個別に作成する通常のバナーだけではなく、レスポンシブ広告を利用することもおすすめです。

レスポンシブ広告とは、広告を構成する「見出し」「説明文」「画像」「ロゴ」などのアセットをそれぞれ入稿し、それらの組み合わせで複数デザイン&サイズのバナーが自動生成される機能です。

自動生成されるだけでなく、入稿したアセットの中で成果の良いものが優先して表示がされるよう自動調整されるため成果を上げるためにはほぼ必須の機能と思っていただいて良いと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?この記事では主に以下3点についてご紹介しました。

  • 指定URLターゲティングの概要と仕組み
  • なぜ効果が上がるのか
  • 成果を上げるためのポイント

指定URLターゲティングは使い方次第で高いパフォーマンスを出すことの出来る施策です。

リスティング広告やリタゲのパフォーマンスに限界を感じている方が、次の一手として実施するのに特におすすめです。

自社に合った正しい運用をしていくことで、しっかりと成果につなげていきましょう。

弊社では、指定URLターゲティングに特化した広告サービス『Targety』を提供しています。

お気軽にご相談ください。

TargtyのサービスLPはこちらから

関連記事一覧