2025.03.15

Targetyのエンゲージメント計測とは?読了×CVで成果を出す運用ガイド

Targetyのエンゲージメント計測とは?読了×CVで成果を出す運用ガイド

Targety(ターゲティ)のエンゲージメント計測は、広告をクリックした人がリンク先ページを「画面に表示した状態で何秒見て、どこまでスクロールしたか」で読了を判定し、指定した URL ごとに集計して配信の学習にも使う仕組みです。成果を出す順番は決まっていて、表示→クリック→読了→CV の 4 段のどこが細いかを見て、その段に効く手だけを打ちます。

この記事は、指定URLターゲティングを提供する Targety(提供: Talenty合同会社)の公式運用ガイドです。読了の定義と条件の決め方、Google タグマネージャーの滞在時間計測との違い、配信方式と中間 CV の選び方、プランを上げる順番を、導入 700 社超(提供元公表値、2026 年 8 月)の運用で見てきたことを交えて説明します。指定URLターゲティングの基本は「指定URLターゲティングとは」を参照してください。

執筆・監修: Targety 運用チーム(Talenty合同会社)|初出 2025 年 3 月・2026 年 8 月全面改稿

成果が出ないとき、どこを見ればいいのか?

答え: 表示→クリック→読了→CV の 4 段を順に並べ、前の段に対して落ち込みが大きい段を 1 つ選び、その段の打ち手だけを打ちます。最終 CV の数だけを見ていると、原因がターゲティングにあるのか、広告文にあるのか、リンク先ページにあるのかを切り分けられません。

広告のファネル図。表示、クリック、読了、CVの4段が左から右へ細くなる形で並び、各段の下に落ち込んだときの打ち手(表示が少ない=URL追加・半径拡大・属性除外を戻す、クリック率が低い=URL別クリック率で反応の悪いURLを止め広告を入れ替える、読了が少ない=広告の訴求とページ冒頭をそろえる、CVが少ない=フォーム・ボタン位置・オファーを見直す)が書かれ、読了の段にはTargetyタグで計測する段という注記がある
図1: 4 段のファネルとボトルネック別の打ち手。落ちている段を 1 つ決めてから動く

4 段のうち、読了だけは広告媒体の標準レポートに出てきません。クリックの先で「読まれたかどうか」が見えると、クリックまでの問題とリンク先ページの問題を分けて考えられます。これが読了計測を使う一番の理由です。

  1. 表示が少ない: 指定した URL の集客力が小さいか、エリアや属性で絞りすぎています。URL を足す、半径を広げる、属性の除外を戻す、の順に緩めます。
  2. クリック率が低い: 広告の見出し・画像と、指定した URL の読者の関心が合っていません。URL 別のクリック率を見て反応の悪い URL を止め、広告は 2〜5 本で入れ替えるのが定石です。
  3. クリックはあるのに読了が少ない: 広告の約束とリンク先ページの中身がずれているか、最初の画面で離脱されているのが典型です。直すのは、ページの冒頭と広告の訴求のそろえ方。
  4. 読了はあるのに CV が少ない: 読まれてはいるので、原因はフォームの長さ、申し込みボタンの位置、オファーの内容といった最後の一歩にあります。

Targety は、Google 広告の公式機能を土台に、独自の仕組みで購買意向の強い層へ配信を寄せています。同じ URL を指定しても、誰に寄せるかで結果は変わります。

運用側で管理画面を見ていて多いのは 3 番目の状態です。クリックは取れているのに読了が伸びない URL が混ざっていて、その URL を止めるだけで読了の割合が持ち直すことがあります。

「読了」はどう判定されるのか?

答え: Targety タグを置いたページで、「画面に表示されていた時間」と「スクロール率」の 2 条件を満たした訪問を、1 回の読了(エンゲージメント)として数えます。時間は 10〜60 秒(10 秒刻み)、スクロール率は 10〜100%(10% 刻み)から選び、2 条件は AND(両方)か OR(どちらか)で組みます。新規プロジェクトの初期値は「30 秒 AND 50%」です。

読了判定の条件図。横軸に画面表示中の時間10〜60秒(10秒刻み)、縦軸にスクロール率10〜100%(10%刻み)を置き、初期値の30秒AND50%を強調している。縦に長いページ向けに30秒×スクロール率30〜40%のセルを強調表示し、条件を厳しくしすぎると学習データが不足するという注意、ANDとORの違い、別タブ切り替え中は時間が止まりページ単位で判定するという注記がある
図2: 読了の判定条件。初期値から始めて、ページの長さに合わせてスクロール率側を緩める

時間は「画面に表示されていた時間」だけを数える

設定した秒数は、そのページを連続して見ていた時間が基準です。別のタブに切り替えている間はカウントが止まり、元のタブに戻ると再開します。ページを開いたまま席を外した時間は入りません。だから 30 秒は、実際に画面を見ていた 30 秒です。

計測はページ単位。サイト内の回遊は合算しない

読了はページごとに判定し、タグを置いた各ページで条件を満たせばそれぞれ計測されます。複数ページの滞在時間を足し合わせて 1 回にする仕組みではありません。タグはサイトの全ページの head に置くか、Google タグマネージャー経由なら「Initialization – All Pages」トリガーで配信します。

条件の決め方: 初期値から始め、長いページはスクロールを緩める

最初は「30 秒 AND 50%」のまま 2 週間動かし、読了の件数を見てから調整します。縦に長い商品ページや LP では 50% まで届く人が少ないため、30〜40% に下げたほうが実態に合うことも多い。逆に条件を厳しくしすぎると読了の件数が減り、配信の学習に使えるデータが足りなくなります。

OR は、1 画面に収まる短いページなどスクロール率の条件を満たしにくいときに、時間側から拾う組み方です。設定は管理画面の「カスタマイズ」から変更できます。

Google タグマネージャーの滞在時間計測と何が決定的に違うのか?

答え: GTM の標準タイマーは別のタブを開いて放置していても時間が進むのに対し、Targety タグは表示中のタブで見ていた時間だけを数えます。滞在時間の設定自体は GTM でも作れます。違うのは数えている中身で、その数字で配信を最適化したときの結果まで変わる点です。

GTM のタイマートリガーで「30 秒滞在」を作ると、ページを開いたまま別のタブに移った人も 30 秒を超えていきます。放置した人ほど滞在が長く記録されるため、その値を配信の学習に使うと、学習が「開いたまま離れた人」の側に寄るおそれがあります。読了に見える数字が増えても、問い合わせの増加につながるとは限りません。

Targety タグは表示中の時間とスクロール率の両方を見るので、学習に渡るのは「画面を見て、下まで読んだ人」の訪問です。計測の正確さだけでなく、配信方式に読了を選んだときの学習の向きが変わります。

項目 GTM の標準タイマー Targety タグ
別のタブに切り替えた時間 進む 止まる(戻ると再開)
スクロール率との組み合わせ 別のトリガーを自分で組む 時間 × スクロール率を 1 条件で設定(AND/OR)
配信の学習への接続 計測のみ。配信側への連携は別途設定 読了をそのまま配信方式の学習対象にできる
URL 別の集計 自分で設計する 指定した URL ごとに読了まで並ぶ

URL ごとに読了まで見えると、「クリックは多いが読まれない URL」と「クリックは少ないが読まれる URL」を分けられます。前者を止めて後者に似た URL を足すのが、読了計測を使った URL の入れ替えです。指定 URL からどう対象が組まれるかは「競合サイトの訪問者に広告を出す仕組み」で図解しています。

配信方式はどう選べばいいのか?

配信方式は「何を増やすように学習させるか」の指定で、Targety では表示回数・クリック・読了(エンゲージメント)・CV の 4 つから選びます(動画広告は視聴数。利用できる方式はプランにより異なります)。決め方は目的からの逆算で、認知や中長期の売上ならクリック、リンク先ページの質まで含めて改善したいなら読了、短期で問い合わせを増やしたいなら CV です。

配信方式 学習の対象 向く目的 再学習の目安
表示回数 広告の表示回数 認知・ブランディング なし(即時配信)
クリック クリック数 サイトへの誘導・集客 1〜2 週間
読了(エンゲージメント) 読了の件数 読む人を増やし、ページの質を改善する 2〜3 週間
CV CV の件数 購入・問い合わせの獲得 2〜4 週間

変更は管理画面から行い、反映に 1〜2 営業日かかり、その後に再学習の期間が入ります。変えた直後の 1〜2 週間は数字が荒れるので、この期間に「悪くなった」と戻すと学習が二度入り直して安定しません。変更は 1 回につき 1 項目、目安の期間は動かさないのが原則です。

運用側で管理画面を見ていると、クリックや読了を選べるプランなのに、初期設定の表示回数のまま配信が続いている案件があります。表示回数は表示を増やすことだけを学習するので、クリックやその先の行動の質は最適化されません。上位プランに上げた直後は、配信方式もあわせて見直してください。

CV を選ぶ前に知っておくことが 2 つあります。CV 最適化はクリック単価が高くなる傾向があり、クリック数自体は伸びにくいこと。学習に使える CV が少ないと最適化が進みにくいことです。CV が月に数件の商材なら、読了か中間 CV で学習を先に進めたほうが立ち上がりは早くなります。迷ったら読了です。

中間 CV はどう置けばいいのか?

答え: 最終 CV(購入・申し込み完了)の手前にある「フォーム到達」「料金ページ閲覧」などを中間 CV として設定し、読了 → 中間 CV → 最終 CV の順で学習の材料を増やします。CV は管理画面の「カスタマイズ」でサンクスページなどの URL を指定して定義し、複数設定でき、レポートでは CV ごとの内訳も確認できます。

最終 CV だけを学習の対象にすると材料が集まるまでの時間が長いのが、検索広告に比べて最終 CV の少ないディスプレイ広告の弱点です。中間 CV は件数が多いぶん、学習が先に進みます。

中間 CV は「最終 CV に近い地点」を選びます。2 ページ目の閲覧のように誰でも到達する地点を CV にすると、その地点に到達しやすい人へ配信が寄り、最終 CV が増えるとは限りません。フォームの入力開始や料金ページの閲覧のように、その先で申し込む人の多くが通る地点を選びます。最終 CV が安定して溜まってきたら学習の対象を最終 CV へ切り替える、という順番です。

何を最終 CV に置くかは業種で変わります。全国展開のビジネスホテルチェーンでは指名検索数 300% 増、不動産業界向け住宅ローン SaaS では資料請求・問い合わせ 115% 増、クラウド POS レジの提供企業ではデモ申し込み・アカウント開設数 130% 増が成果の指標でした(いずれも提供元公表値。各社の環境での結果で、同じ成果を保証するものではありません)。指名検索は CV タグの外で追う指標、資料請求やデモ申し込みは中間 CV と最終 CV の設計そのものです。

GA4 と数字が合わないとき。Targety の CV には、広告を見てクリックせず後日別の経路で申し込んだビュースルー CV と、YouTube 動画を 10 秒以上視聴して別の経路で申し込んだエンゲージビュー CV が含まれます。GA4 はクリック起点で数えるため、GA4 側が 0 でも Targety 側に CV が出ることがあります。ほかの広告とサンクスページが同じでも問題ありません。詳しくは「GA4 で CV 0 が起きる理由」を参照してください。

どの段階でプランを上げればいいのか?

プランを上げる順番は、ファネルのどの段を見たいかで決まります。表示とクリックで URL とエリアの当たりをつける段階、読了計測でリンク先ページと URL の質を見る段階、CV 計測で最終成果に直接最適化する段階の 3 つです。読了計測は上位プランで、CV 最適化は CV 計測に対応したプランで使えます。

プランを上げる3段階のロードマップ図。段階1は表示とクリックを見てURLとエリアの当たりをつける段階で配信方式は表示回数(クリックは上位プランから)、段階2は読了計測が使える上位プランでリンク先ページとURLの質を見る段階で配信方式は読了、段階3はCV計測に対応したプランで中間CVから最終CVへ最適化する段階で配信方式はCV。各段階の間に次へ進む目安(クリックが安定する指定URLが3本ほど見つかった、読了と中間CVが溜まった)が矢印で書かれている
図3: 3 段階のロードマップ。前の段階で学習の材料を溜めてから次へ進むと、上げた直後の立ち上がりが早い

段階 1 で見るのは、URL 別の表示とクリックです。クリック配信は上位プランからの機能のため、最初は表示回数で URL 別の反応を見ます。ここで反応のある URL が見つからないうちに読了や CV に進んでも、学習に渡る訪問が足りません。クリックが安定して出る URL が 3 本ほど見つかったら、読了計測に進む目安です。

段階 2 では、読了計測でクリックの先を見ます。運用側で見ていると、読了計測を入れて最初に分かるのは、クリックは多いのに読了が少ない URL の存在です。この段階で URL とページを整えてから CV に進むと、CV 最適化の学習が早く進みます。

段階 3 は、CV 計測に対応したプランで最終 CV に最適化する段階です。前の段階で読了と中間 CV が溜まっていれば、学習の立ち上がりが早くなります。各段階で使える機能と料金は料金プランと選び方にまとめています。

プランを変えたら、最初にタグの設置を確認する。Targety タグは全ページに 1 つ置くだけで読了と CV の両方を計測し、計測はタグを置いた日から始まります。タグを置いていないプロジェクトで CV が 0 と表示されるのは正常な値で、成果がゼロという意味ではありません。

よくあるご質問

Q. 読了(エンゲージメント)が 0 のままです。何を確認すればいいですか?

順番に 5 つ確認してください。読了計測に対応したプランか、タグがサイト全ページの head にあるか、GTM 経由ならトリガーが「Initialization – All Pages」か、タグの pid がそのプロジェクトの ID と一致しているか、配信方式が読了になっているか。すべて確認しても計測されない場合は Targety サポート(support@targety.jp)までご連絡ください。

Q. GA4 の滞在時間と Targety の読了数が合いません。どちらが正しいのですか?

どちらも正しく、定義が違います。GA4 の「エンゲージメントのあったセッション」は、10 秒を超える滞在・2 回以上のページ表示・キーイベントのいずれかで判定するセッション単位の指標です(Google アナリティクス ヘルプ、2026 年 8 月時点)。Targety の読了はページ単位で、表示中の時間とスクロール率の両方を条件にします。同じ訪問でも数え方が違うため一致しません。

Q. 読了の条件を厳しくすれば、質の高い人だけに配信できますか?

条件を厳しくすると読了の件数が減り、学習に使えるデータが不足して最適化が進みにくくなります。初期値の「30 秒 AND 50%」から始め、長いページでは 30〜40% に緩めるのが基本です。読了は配信の学習に渡す材料であり、その人の購買意欲を保証する指標ではありません。

Q. CV 計測と CV 最適化を始めるには何が必要ですか?

必要なものは 3 つです。CV 計測に対応したプラン、サイト全ページへの Targety タグ設置、管理画面「カスタマイズ」での CV 定義(サンクスページ URL 等)。読了計測は上位プランから、CV 最適化はさらに上の対応範囲になります。ご利用中のプランで使えるかは料金プランと選び方でご確認ください。

Q. 配信方式を変えたら、すぐ結果に反映されますか?

反映まで 1〜2 営業日かかり、その後に再学習の期間が入ります。目安はクリックで 1〜2 週間、読了で 2〜3 週間、CV で 2〜4 週間です。レポートは最大 12 時間ごとに更新されますが、この期間の数字で判断せず、目安の期間は設定を固定してください。

次の一歩: 今のレポートから、表示・クリック・読了・CV の 4 つの数字を 1 行に並べてみてください。前の段に対して一番落ちている段が、次に打つ手の場所です。読了の列が空欄なら、それ自体が「クリックの先が見えていない」という診断になります。迷う場合はお問い合わせから 4 つの数字をお送りください。内容を確認のうえ、どの段から手をつけるべきかをご案内します。

仕組み・料金体系・導入の流れをまとめた資料を用意しています。

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