
サイト分析は、GA4 や Google サーチコンソールのデータから「どこで成果が止まっているか」を見つけ、改善の優先順位を決める作業です。まず見るべき指標は、集客状況・コンバージョン・ユーザー行動・SEO・表示速度の 5 つです。
「アクセスはそれなりにあるのに、なぜか問い合わせにつながらない」
「どのページを改善すればいいか、優先順位がわからない」
サイト運営に携わっていると、こうした悩みに突き当たることは少なくありません。
こうした悩みは、感覚や経験則に頼った運用が続き、データに基づく「現状把握」ができていないことから生まれがちです。
この記事では、サイト分析の目的と見るべき指標を整理し、成果につなげる手順と注意点を説明します。
目次
サイト分析は何のために行うのか?
サイト分析を行う目的は、「なんとなくデータを眺める」ことではありません。ビジネスの成果を高めるための判断材料を手に入れることです。
自社サイトの現状把握
サイト運営をしていると、特定のページで急に離脱が増えたり、入力フォームまで到達しているのに成約に至らなかったりといった「詰まり」が生じることがあります。
問題はわかっていても、どこに原因があるのかが見えない。そうした状況で役に立つのが、データに基づく現状把握です。
分析を行うことで、ユーザーがどこで迷い、どこでストレスを感じているのかを客観的に把握できるようになります。感覚に頼らず、数字で裏づけて課題を見つけることが改善の第一歩です。
ユーザーニーズの把握
ユーザーがサイトを訪れる背景には、必ず何らかの「目的」や「期待」があります。その検索意図を深く理解することで、現在のコンテンツがユーザーの期待に応えられているかどうかを判断できます。
たとえば、特定のページの滞在時間が極端に短い場合、コンテンツの内容がユーザーの求めているものと乖離している可能性があります。
ユーザーが求めているものと今のコンテンツのズレを埋めていくと満足度が上がり、結果としてCVRの改善にもつながります。
コンテンツの
ズレを埋める
向上
改善
競合他社との比較による「勝てるポジション」の発見
自社サイトのデータだけでは見えてこないこともあります。それは「本来獲れるはずだった顧客が、どこへ流れているか」という視点です。
競合分析を併せて行うと、自社が取りこぼしている層がどのサイトに流れているのか、おおよその見当がつきます。その結果をもとに、競合が手薄にしている領域や、自社の強みが活かせるターゲット層を絞り込めます。競合分析の進め方は「競合分析のやり方ガイド」で詳しく紹介しています。
自社サイトの課題に加えて、市場全体の中で「勝てるポジション」を探す視点を持つと、打ち手の幅が広がります。
サイト分析ではどの指標を見ればよいのか?5つの重要指標
サイト分析で見られる指標は数多くありますが、すべてを追いかけると肝心の課題を見失いがちです。
まずは次の 5 つを押さえておきましょう。
サイト全体のアクセス・集客状況
ユーザー数、セッション数、チャネル別の流入(SEO・広告・SNS・直接流入など)を確認することで、「どこから、どれだけの人が来ているか」という全体像を把握できます。
たとえば、SEOからの流入が多い一方で広告経由の流入が極端に少ないなら、広告設定に問題がある可能性があります。
反対に、SNSからの流入は多いのに成約につながらない場合は、SNS経由のユーザーと自社サービスの相性を見直す必要があるかもしれません。
集客状況の全体像をつかむと、改善の優先順位を決めやすくなります。
コンバージョン(CV)・収益関連
コンバージョン数、CVR(成約率)、売上件数など、サイトがビジネスにどれだけ貢献しているかを測る指標です。
アクセス数が増えていても、CVRが低ければビジネスへの貢献は限定的です。逆に、アクセスが少なくても、CVRが高ければ効率的な運用ができているといえます。
すべての分析の最終的な目標は、この数値を改善することにあります。他の指標は、CVや収益への影響を読み解くための手段と位置づけましょう。GA4 と広告管理画面で CV 数が食い違うときの見方は「GA4でコンバージョン0、Google広告ではCVがある理由」にまとめています。
ユーザーの行動
直帰率、離脱率、滞在時間、回遊率(平均ページビュー数)といった指標は、ユーザーがサイト内でどのような行動をとっているかを可視化します。
直帰率が高いページは、ユーザーの期待に応えられていない可能性があります。一方、滞在時間が長く回遊率も高いページは、ユーザーが満足してコンテンツを読み進めているサインです。
ユーザーが「期待外れ」と感じて最初の1ページで去っているのか、それとも興味を持ってサイト内を動き回っているのかを把握することで、コンテンツや導線の改善ポイントが明確になります。
SEO・コンテンツ評価
検索順位(平均掲載順位)、クリック率(CTR)、表示回数は、Googleサーチコンソールの検索パフォーマンスレポートで確認できる指標です。
表示回数が多いのにCTRが低いページは、タイトルやメタディスクリプションがユーザーの検索意図と合っていない可能性があります。逆に、検索順位が高くても流入が少ない場合は、そのキーワードの検索ボリューム自体が小さい可能性があります。
どのページが評価されていて、どのページが検索意図に合っていないかを見分けると、コンテンツ戦略の見直しに活かせます。
サイトの表示速度・技術的要因
ページの読み込み速度(LCPなど)やモバイルフレンドリーへの対応状況は、ユーザー体験(UX)に直結する指標です。
表示速度が遅いページはユーザーの離脱を招きやすくなります。Google も、LCP などの Core Web Vitals をページ エクスペリエンスの要素として検索ランキングで考慮すると公式に説明しています。スマートフォンから閲覧する人が多いサイトでは、スマートフォンでの表示の確認を欠かせません。
数値や行動の分析とあわせて技術的な側面も定期的に確かめておくと、サイト全体の状態を保ちやすくなります。
サイト分析はどう進めればよいのか?成果を出す3ステップ
指標を押さえたら、次の 3 つのステップで分析を進めます。この順で進めると、課題の発見から施策の実行までを一続きで回せます。
把握
の深掘り
とPDCA
ステップ1:全体像の把握(定量的分析)
まずはGA4やGoogleサーチコンソールを使い、サイト全体の現状を定量的に把握します。
確認すべきポイントは、大きな数値の変動や異常値がないかどうかです。たとえば、ある時期からPVが急に減っているなら検索アルゴリズムの変動の影響が考えられます。一部のデバイスだけ離脱率が跳ね上がっているなら、表示崩れが起きているかもしれません。
全体の傾向と異常値を先に洗い出しておくと、次のステップで深掘りすべき箇所を絞り込めます。
ステップ2:ユーザー行動の深掘り(定性的分析)
定量分析で課題箇所が見えてきたら、次はヒートマップツール等を活用して「なぜそうなっているのか」を掘り下げます。
たとえば、CTAボタンが押されない場合、ヒートマップを確認すると「ボタンの存在に気づかれていない」のか「ボタンまで到達する前に離脱されている」のかが見えてきます。数値だけでは読み取れない「ユーザー心理」を推測するフェーズです。
定量分析が「何が起きているか」を明らかにするとすれば、定性分析は「なぜ起きているか」を明らかにするプロセスです。この 2 段階を踏むと、的外れな施策を避けやすくなります。
ステップ3:施策の実行とPDCA
自社データの確認が終わったら、施策を決める前に競合サイトの状況も調べます。
競合がどのキーワードで流入を集めているか、どのような広告を展開しているかを把握することで、自社が狙うべきキーワードや、広告で意識すべき競合サイトの URL を洗い出せます。URL の選び方は「ターゲットサイト(指定URL)の選び方」も参考にしてください。
仮説を立ててサイト修正や広告設定の変更につなげ、その結果をもう一度分析する。このPDCAを回し続ける体制を整えると、成果を継続して伸ばしやすくなります。
サイト分析を「分析」だけで終わらせないための注意点は?
サイト分析は手間のかかる作業ですが、労力をかけて分析しても、改善につながらなければ意味がありません。
運用の現場で陥りやすい3つの落とし穴を押さえておきましょう。
分析すること自体が目的になっていないか?
データを丁寧に見ることは大切ですが、「レポートを作ること」や「数字を把握すること」が目的になってしまうケースは少なくありません。
目的は「改善施策を実行すること」です。
数字から仮説を立て、すぐにサイト修正や広告設定の変更につなげるサイクルを意識しましょう。
「分析→仮説→実行→検証」のループを素早く回せる体制があると、成果を積み上げやすくなります。
自社データだけに固執していないか?
自社サイトの分析に集中するあまり、「競合に流れているユーザー」の存在を見落とすことがあります。
自社サイトに訪れてくれた顕在層へのアプローチはもちろん重要ですが、新規獲得を増やすには、「競合サイトに関心を持つ比較検討層」にどう振り向いてもらうかも考える必要があります。
自社のデータだけでなく、市場全体の動きや競合の状況を定期的にチェックすることで、機会損失を防ぐ視点が生まれます。
Cookie規制によるデータ計測の限界
プライバシー保護の観点から、Safari の ITP(Intelligent Tracking Prevention)などブラウザ側の Cookie 規制が進んでいます。
AppleのSafariでは、サードパーティCookieは既定でブロックされています。ファーストパーティCookieも、トラッキング能力があると判定されたドメインからパラメータ付きの URL で遷移した場合、JavaScript で設置した Cookie の保存期間が 1 日に制限されます(WebKit 公式ブログ「Intelligent Tracking Prevention 2.2」2019 年 4 月)。
そのため、分析ツールのデータだけでユーザーの動きをすべて把握するのは難しくなっています。
計測漏れや欠損があることを前提に計画を立て、必要に応じてCookie規制の影響を受けにくい手法の導入も検討しましょう。Chrome を含む各ブラウザの Cookie の動向は「サードパーティCookie廃止はどうなった?」で整理しています。
サイト分析の結果を集客に活かすなら「Targety」
サイト分析で自社の課題が見えても、「競合に流れている見込み客にどうアプローチするか」は、自社サイトの改善だけでは解決しにくい課題です。
その打ち手のひとつとして紹介したいのが「Targety」です。
Targetyは、指定したURLをもとに、Google広告のオーディエンス機能をAPIで自動作成・運用するツールです。競合サイトや関連サイトのURLを指定すると、そのURLに関心を持つユーザー層へ、他のサイトや YouTube を見ているときに広告を表示します。配信対象はTargetyが個人を識別して作るのではなく、Google広告が保有するシグナル(同意済みデータ等)をもとに推定されます。Targetyが個人データを取得することはありません。
競合サイトに関心を持つユーザーは、同じカテゴリーの商品・サービスを比較検討している可能性が高い層です。
この「指定URLに関心を持つ比較検討層」へ広告を配信するので、サイト分析で洗い出した競合サイトの URL を、そのまま広告配信の起点に使えます。Google 広告の公式機能を土台に、独自の仕組みで購買意向の強い層へ配信を寄せています。同じ URL を指定しても、誰に寄せるかで結果は変わります。
競合URLを
洗い出す
URLを
指定
広告を
配信
また、サードパーティCookieに依存しにくく、Cookie規制の影響を受けにくい仕組みである点も特徴です。SEO やリスティング広告、リターゲティングの代わりではなく、それらでは届きにくい比較検討層との接点を足す手段として組み合わせて使えます。
さらに、画像素材とテキストを入稿すると最大750通りのバナーが自動で生成されるため、クリエイティブ制作の手間を抑えながらPDCAを回せます。
分析で得た知見を広告配信に活かしたい方は、Targetyの資料をダウンロードしてご確認ください。
まとめ
サイト分析とは、アクセス状況・ユーザー行動・SEO評価・技術的要因といった多角的なデータを読み解き、改善の優先順位を見極めるプロセスです。
自社サイトの現状把握にとどまらず、ユーザーニーズの理解や競合との比較まで視野を広げることで、「勝てるポジション」が見えてきます。
大切なのは、分析を「分析」で終わらせないことです。定量・定性の両面からデータを読み解いて仮説を立て、すぐに施策へ移すPDCAを回し続けると、成果を積み上げやすくなります。
また、Cookie規制が進んだことで、計測データの欠損を前提にした運用が必要になっています。
自社データだけに頼る運用を見直し、競合サイトに関心を持つユーザー層へ配信できる手法も組み合わせていくと、集客の打ち手が広がります。
分析結果を集客につなげたい方は、「Targety」の活用もご検討ください。
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